神経ブロック療法
神経ブロック療法

神経ブロックとは、局所麻酔薬などを用いて、痛みを伝えている神経の活動を一時的、あるいは長期間にわたって遮断(ブロック)する治療法です。
私が長年勤務していたNTT東日本関東病院ペインクリニック科の前身である「関東逓信病院ペインクリニック科」の初代部長・若杉文吉先生(日本のペインクリニックの先駆者)は、この神経ブロックを「痛みの原因を突き止める『診断』であり、そして『治療』の核(中心)である」と言い表しました。当院でもこの伝統と精神を受け継ぎ、神経ブロックを主体とした確実性の高い痛み治療を行っています。
神経ブロックは局所麻酔薬を使用するため、原因となっている目的の神経にお薬が確実に届けば、その部分の痛みはしっかりと抑えることができます。 歯医者さんの麻酔や、局所麻酔での手術を経験された方はイメージしやすいかもしれませんが、ブロック注射をした後は、その周囲の感覚が一時的に鈍くなり、自分の皮膚ではないような感覚になります。これが、痛みの信号が脳へ伝わるのをしっかりと遮断できている証拠です。
これほど効果的な神経ブロックですが、ただなんとなく注射を打てばいいわけではありません。痛み治療において最も重要なのは、「神経のどの領域にお薬を注入するか」という、ブロックの精度を上げる努力と思っております。
近年の医学研究では、神経が骨やヘルニアによってねじれたり圧迫されたりすると、その周囲にある免疫細胞から「サイトカイン」と呼ばれる、激しい痛みや炎症を引き起こす物質が放出されることが分かってきました。つまり、このサイトカインが発生して炎症を起こしている「まさにその場所」に、正確にお薬を届けなければ、十分な効果は得られません。
だからこそ当院では、「お薬がどこに、どのように到達しているか」に徹底的にこだわった神経ブロックを施行いたします。レントゲン透視装置や超音波(エコー)などを駆使し、痛みの根本へピンポイントでお薬を届けることで、一般的な注射では治まらなかった頑固な痛みを確実に緩和へと導きます。
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